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 第五章 ~バルセロナ~

 

 

 ガウディズネスト

 

ラウンドを終えて最終目的地のバルセロナへ、レンタカー返却はスペインの高速列車AVEも発着するバルセロナの陸の玄関サンツ駅。

メーターを見ると走行距離は1675km、アメリカ東海岸のゴルフ旅行でフロリダ縦断1200kmというのが今までの記録でしたが軽々と更新、

値段は張りましたがBMWでのスペイン縦断ドライブは安定感抜群で大正解、スムースな高速走行でストレスがまったくなくとても快適でした。

大荷物なのでタクシーを拾い宿泊先のガウディズネストへ、サグラダファミリアの生誕のファザード側の池のある公園に面していて遮るものが何もなく、

部屋からサグラダファミリアが一望できる夢のような希少の立地にあるアパートメントタイプのホテルです。

旅番組で紹介されていてこの部屋からの景色に度肝を抜かれて、バルセロナで泊まるならここと決めていたのでサイトを恐る恐る見ると、

全部で6部屋しかないのですがラッキーにも最上階の5階の部屋が4泊空いていて、スペイン旅行の最後を飾れると喜んでいました。

難点はエレベーターがないこと、チェックインを済ませてゴルフバッグはフロントで預かってもらい、

重いスーツケース2つを2人恨めしそうに見つめていたら、ホテルオーナーが察してくれて笑顔で2つ持ち軽快に階段を駆け上がってくれました。

手ぶらでも辛い長い長い階段を歩きやっと最上階へ到着、部屋に入るとリビングダイニングの2つある窓からサグラダファミリアがどーんと見えて大感激、

この景色を部屋から4日間楽しめるかと思うとあまりの嬉しさに興奮が収まりません。

部屋は2ベットルームで、バルセロナらしい小物がディスプレーされたセンスの良いリビングダイニング、立派なキッチンと浴槽のある広いバスルーム、

ホテルと言うよりは居住用の造りで、ホテルへの出入りも自分で鍵を開けるのでこのアパートメントの住人になったような不思議な気分を味わえます。

そして、特筆すべきは屋上の広いテラススペース、サグラダファミリア側に置かれたテーブルセットに座って眺めると、

朝、昼、夕方、夜の24時間、太陽光や照明でさまざまに変化する凛々しい姿が独り占めできる贅沢な場所です。

サンセットまであと1時間、急いでホテル近くの市場へ買い出しに行き、スペインに来て気に入った食べ物をそれぞれ選び部屋で盛り付けて屋上へ、

後ろから夕日に照らされ堂々とそびえ建つサグラダファミリアを眺めながらのビールの味は、何とも言えない格別の美味しさでした。

 

 

 

  

 

 

 サグラダファミリア

 

今日はサグラダファミリアとピカソ美術館のスペシャル2大イベントがある日なので、楽しみ過ぎて日の出まで3時間ある5時にパッと起床、

妻を起こさないようにコーヒーを準備して屋上のテラスへ、少し肌寒いですが海からそよぐ秋風は眠気を覚ますにはちょうど心地良く、

朝日を正面から浴びて光り輝くサグラダファミリアも、教会だけありより神秘的でこちらも絵になる光景です。

近頃はどの国のホテルもWi-Fiが完備されているので、長期旅行の今回はPC持参で仕事のメール対応が出来てヤキモキせずにすみ助かります。

旅行も13日目に入りますが、ネットのお蔭で日本にいる時と同じ情報を普通に得られ、こんな時も上手く時間を使えて便利な時代になりました。

さて、サグラダファミリアの入場チケットは9時30分を予約、音声ガイド付きで生誕のファサード側から塔の上に登れる種類なので十分に満喫できます。

サグラダファミリアの日本語正式名は聖家族贖罪教会で、民間のカトリック団体のサンホセ教会が計画し信者の寄付により1882年に着工、

初代の建築家とは意見の相違があり翌年に当時無名だったアントニガウディに引き継がれました。

ガウディは曲線と細かい装飾を組み合わせた独特の建築手法で、晩年はここに住む込み1926年に不慮の事故で亡くなるまで設計と建築に没頭、

その後は弟子により引き継がれましたが、1936年に始まったスペインの内戦によりロザリオの間など完成している建物の一部が破壊され、

ガウディが考えていた設計図など多くの資料が焼失してしまい、残された数少ない資料やガウディの設計思想を職人たちが想像しながら建築を続行。

ガウディ没後100年にあたる2026年の完成を目指していますが、あくまでも建築物の構造体の完成でありシンボルの装飾作業は続いていくそうです。

アントニガウディの作品群としてグエル公園やカサミラ、カサビセンスなど6つの代表的な建築物とともに、

サグラダファミリアもガウディが生前建築した生誕のファサードと地下礼拝堂が世界遺産登録され、年間400万人を超える観光客が訪れています。

入場し先ずは生誕のファサードの外装を間近で拝見、キリスト生誕から幼少期までのエピソードが彫刻により細かく表現されて圧倒されます。

15体の天使像や門の扉、そして破壊されたロザリオの間の修復は1978年から従事し主任彫刻家を務めている日本人彫刻家の外尾悦郎氏の作品で、

蔦の葉を表現した慈悲の門の扉には、カブト虫やクモ、てんとう虫などの昆虫や爬虫類がリアルに造形され、日本人らしい細かい仕事に脱帽です。

中に入ると想像以上の大空間で深い森を連想させる無数の柱が高い天井まで伸び、ステンドグラスが朝日に照らされカラフルな色が壁や床にも映り、

受難のファサード側の壁には聖母マリア像、主祭壇には天に昇っていくキリスト像があり、信者ではない私でもあまりに神秘的な美しい空間で、

現実の世界とは思えない夢の中にいるような感動の光景が広がり、しばらく呆然と立ちすくみ見入ってしまいました。

エレベーターに移動しロザリオの間を観覧、マリア像などに混じりガウディの深いメッセージが込められた聖書のエピソードにはない1対の彫刻、

誘惑の間とも呼ばれていて人間が陥りやすい誘惑を、悪魔が男性に爆弾を、女性にはコインを渡そうとしている姿を彫刻で表現し特に心に響きました。

10時になりエレベーターに乗って4本ある塔の右から2番目の中を上がっていき屋外へ、右から3番目の塔と結ばれる細い橋の通路にしばし滞在、

眼下に広がるバルセロナの街並みは爽快そのもの、そして、地上からは小さく見えるフルーツや宗教的意味合いのある飾りの彫刻は、

間近で見るとあまりにも巨大で大迫力、そこでたくさんの作業スタッフが懸命に働いている姿はとても勇ましいです。

降りる時はエレベーターではなく巻貝をイメージした階段、通路を渡り地上まで小窓から見える数々の彫刻や街の景色を楽しみながらゆっくりと下りました。

最後の晩餐からイエスの埋葬までのエピソードを表現している受難のファサードの彫刻を1点1点じっくりと見てから地下博物館へ。

館内も建物同様に広大で、有名な逆さ吊り模型など多くの模型やデッサン、各時代の建設写真や職人が模型作りをする作業現場なども見られます。

再び聖堂内へ戻り、今度は落ち着いて日本語の音声ガイドを聴きながら個々の箇所をじっくりと味わいながら夢心地で鑑賞、

ガウディが眠る地下礼拝堂も楽しみにしていましたが、こちらは非公開になっていて上から一部をのぞける程度だったので少し残念。

2時間半のサグラダファミリアは、想像をはるかに超える感動のひと時で、ステンドグラスへの太陽光の当たり具合が良い朝の予約は大正解でした。

 

 

 

  

 

 

 パブロ・ピカソ

 

地下鉄を乗り継ぎピカソ美術館がある旧市街のゴシック地区へ、ローマ時代から残る古い石造の建造物が残る中世ヨーロッパの街並みが広がるエリアで、

無数にある細い路地の間には観光名所が多く点在していて、お洒落なショップやバルも数多くありとても賑やかで心も弾みます。

みやげ物のショップをのぞくとピカソ、ダリ、ミロの似顔絵が描かれたポスターが飾られ、近代バルセロナを代表する芸術家はやはりこの3人なんですね。

ピカソ美術館は14時30分の予約なのでその前にガイドブックで紹介されていたピカソの壁画を見てから、

バルセロナNO.1バルの呼び声が高いカルペップでランチです。

ピカソの壁画があるのは、15世紀に建てられた大司教座が置かれている3つの尖塔が特徴的なサンタ・エウラリア大聖堂のすぐ近くで、

大聖堂前の広場では通常日曜日におこなわれている伝統舞踊のサルダーナが運良く観られ、10数人が手をつなぎ輪を作って楽しそうに踊っています。

広場を通り過ぎるとモダンな造りのカタルーニャ建築家協会の建物から突き出した3面の壁に、

カタルーニャ地方の伝統的な祭りや人間の塔が線画で描かれていて、

14歳からパリに移り住むまでの8年間の若き日々をバルセロナで過ごした、ピカソの思い出に残る光景を描いているのでしょう。

カルペップのランチ営業は13時オープンで10分前に到着すると、すでに30人ぐらいの列が出来ていて期待が膨らみます。

20席ほどあるカウンター席はすぐに埋まってしまいましたが、30分待ちで準備が出来た奥の広いテーブル席に通されて無事着席、

カリスマシェフのペップ氏が考案した独創的なタパス(小皿料理)は、どれもが深みのある繊細な味付けで驚きの美味しさ、

ビールも進みおかわりしたかったのですがピカソ美術館の時間が迫り、永いが出来なかったのが悔やまれる評判通りの素晴らしいバルでした。

ここからは徒歩3分で美術館へ、マラガの美術館も歴史のある建物を改築していて重厚感がありましたが、

こちらも13世紀に建てられた宮殿など5つの歴史ある建物を組み合わせて美術館にした、スペイン文化の奥深さを感じさせるセンスが光ります。

今回も日本語のオーディオガイドで作品の解説を聴きながらの鑑賞、92年間の永い生涯で描かれた4000点以上の作品が展示され、

10代の作品から始まり、青の時代、バラ色の時代、キュビズムの時代、新古典主義の時代、シュルレアリスムの時代できれいに分けられていて、

カメレオンのように変わりゆく画風の変化に驚き、ピカソが歩んできた生涯を想いながらゆっくりと進んで行きました。

印象深い作品は16歳の時に国展で佳作になった作品の「科学と慈愛」、美術教師の父から手ほどきを受けた古典的な技法の作品で非常に上手い。

そして、75歳を過ぎてから描いたベラスケス「ラス・メニーナス」の58点にも及ぶ圧巻の連作、

学校で学ぶ無意味さを悟りマドリードの王立美術アカデミーを中退して、プラド美術館に通いつめ模写していた思い入れのある作品なのでしょう。

記念にマラガでも購入しましたがここでも1点この絵葉書を購入、リビングに飾って眺めていますが何とも言えない味わいがある素敵な作品です。

作品を存分に堪能した後は、ピカソが18歳の頃から通いガウディなどの芸術家達と交流して初の個展を開いたことでも有名なクワトロ・ガッツへ。

オリジナルの店は10年たらずで閉店しましたが、ピカソ生誕100年にあたる1981年に当時の雰囲気を再現して再オープン、

レトロでセンスあふれる装飾の内装と数多くのアート作品が飾られて、古き良き時代を体感出来る空間の中でアイスコーヒーとデザートを頼んで休憩。

一番大きなポスターはこの店の出資者の1人ラモン・カザスの作品で、もう1人の出資者とともにタンデム自転車に乗っている自画像が印象的でした。

帰りはバルセロナの街ブラのシンボル、ランブラス通りに描かれたジョアン・ミロのモザイク床を見学。

ミロの作品は楽しい気分になるので以前からファンで、今回の旅行ではスケジュールの都合でミロ美術館には行けませんが、

バルセロナには必ずまた訪れるつもりなので、いっぺんに希望を叶えてしまうよりも、次回のために取っておく方が良いかなと考えました。

 

 

 

  

 

 

 サルバドール・ダリ

 

まだ暗い6時30分にホテルを出発して、サンツ駅からスペイン国鉄(Renfe)の高速鉄道アヴェ(AVE)に乗って1時間のフィゲラスにあるダリ劇場美術館へ。

アヴェはマドリードを起点に最高時速300kmでスペインの主要都市を結び、車両も日本の新幹線のように綺麗なので快適な移動が出来ます。

フィゲラス・ヴィラファント駅構内の通路にはいろいろな表情のダリの顔写真が大きく描かれ、美術館を目指す観光客の気分をおおいに盛り上げます。

駅前は大きなビルなどはなく素朴な住宅地で、グーグルマップを見ながら10分程歩いていくと多くのショップが建ち並ぶショッピングエリアに入り、

案内標識を見ながら進んでいくと、屋上にはたくさんのたまごとアカデミー賞のオスカー像みたいなマネキンが置かれ、

壁一面にパンのようなオブジェがくっついている目立つ奇抜な色のお城のような美術館の建物が現れます。

この敷地には以前市民劇場があり、1904年この地で生まれたサルバドール・ダリが幼少期芸術に初めて触れ、ここで作品も展示された思い出の地で、

スペインの内戦で市民劇場が破壊された跡地に自分の美術館を計画し、1万点以上の作品を展示し1974年にオープン。

ダリは1989年に隣接するガラテアの塔で心不全により亡くなりこの美術館内に安置されていて、ダリの全てが詰まったような特別な場所です。

館内に入るとまさにシアターミュージアム、ダリのアイデアがふんだんに盛り込まれシュルレアリスムを絵画と彫刻、オブジェなどでいかんなく表現し、

真骨頂の2つのイメージを重ね合わせて表現する手法で、来場者に驚きや感動を与えてたっぷりと楽しませてくれます。

展示物にはエル・グレコなどダリがコレクションした他の芸術家の作品もあり、妹アナ・マリアや妻ガラを描いた多くの作品は愛情で溢れていて、

描かれているカダケスの海はたいへん魅力的で、ダリの家美術館にも行ってみたくなりました。

帰りにショップへ寄って、リビングに飾るので気持ちの良い絵にしようと、ここにはありませんが妹を描いた「窓辺の少女」の絵葉書を購入、

この絵はピカソの「ゲルニカ」と同じソフィア王妃芸術センターにありますので、マドリードで実物の絵を鑑賞するのを楽しみにします。

同じチケットで入れるダリの宝飾美術館にも少し立ち寄り、ランチはダリがこの店のオーナーと友人でよく通っていたホテル・デュランのレストランへ。

エントランスホールには、ダリから寄贈された多くの絵や直筆の手紙、写真や新聞の切り抜きが一面に飾られダリとの関わりの深さが伺えます。

レストランの入口にはダリの頭の銅像があり、店内に入ると多くの窓から明るい陽射しが差し込みクラシカルで上品な雰囲気が漂う落ち着ける空間の中、

ダリの生涯を想いながら、のんびりと前菜、メイン、デザートの美味しい料理を頂きました。

 

 

  

 

 

バルセロナ街歩き

 

夜はゴシック地区のガウディ初期作品のガス灯があることで有名なレイアール広場にあるロス・タラントスでフラメンコ鑑賞。

バルセロナで一番古いタブラオ(フラメンコ用の板張りの舞台があるバル)で、ショーは他店と比べて短めの30分程度で料金も安く気軽に観られ、

私たちのようなせっかくだから初めてフラメンコを観たいと思う観光客には手ごろなお店です。

黒い壁に赤いドットのポップな店内には座席が150ぐらいあり座席はフリーなのでキープして、手前のバーカウンターでビールを買ってスタンバイ、

開演時間になり出演者たちがステージに現れ着席し早々に歌と演奏を開始、独特のリズムと歌声が店内に響き渡り仰けからかなりの迫力です。

続いて女性ダンサーがやってきてエネルギッシュで激しいダンス、パッションが伝わってきてこちらも緊張し興奮してきてビールを一気飲み、

男性ダンサーが加わり熱気は最高潮で30分のショーはあっという間に終わり、本場グラナダで観られなかったことを後悔した素晴らしい体験でした。

他にバルセロナで体験したかったことではFCバルセロナのサッカー観戦がありましたが、滞在期間中に試合がなくそう思い通りにはいきません。

チケットを売るショップは街のいたるところにありますので、日程を合わせてホームのカンプノウでバルサのプレーを生観戦する旅行も良いですね。

翌日は1日バルセロナ観光、グエル公園は8時の開園前に入れば入場料が無料で観光客が少なく、地中海から昇る日の出が綺麗だということで、

7時にホテルを出てタクシーに乗りこみ急こう配の坂道をどんどん登っていくと、ガイドブックで見たメルヘンチックなお菓子の家がある正門に到着。

グエルからの英国風田園都市を創る壮大なプロジェクト依頼に、14年の歳月をかけたガウディのアイデアを存分にちりばめた大作は圧巻のスケール、

しかし、複雑な分譲条件や市街地から離れていて高台にある交通の便の悪さから、60戸販売する計画がグエルの友人とガウディしか購入せずに頓挫。

まあ、そのおかげで市が買取り公園にして世界遺産登録され、市民や観光客がガウディ芸術に触れられる憩いの場になったので良かったのでしょうか。

明るくカラフルなタイルのモザイクで彩られた全長110mにも及ぶ波打つベンチとトカゲ(ドラゴン)や蛇の噴水などは特に印象的で、

カサミラやカサパトリョなどでもガウディ建築に協力したジュジョールの芸術的な色彩感覚のこれらの作品は、グエル公園をより華やかにしています。

美しいバルセロナの街をパノラマで見下ろせるベンチで見た日の出は、陽に当たったタイルが煌めき何とも言えない幸福感を味わえました。

その後館内のレストランで朝食を取り、のんびりとギリシャ劇場の柱や天井の飾りに魅入ったり、石の回廊に1体だけある洗濯女の像を探したり、

ガイドブックで下調べしていたので趣向を凝らした公園内をぶらりと細部までじっくり鑑賞、3時間じっくりとガウディワールドを堪能することが出来ました。

地下鉄に乗って高級ブティックや多くのショップがひしめくグラシア通りへ、ここにカサミラとカサパトリョがあり建物の前はたくさんの人だかり。

観覧チケットを持っていないので外観だけの鑑賞、2棟とも奇抜ですがガウディらしい芸術性溢れる建物で違和感なく普通に街に溶け込んでいます。

カサパトリョの左隣のカサアマトリェールも目を引く素晴らしさで、このような文化遺産の建物が多く残るバルセロナの街が大変羨ましく感じました。

お楽しみのランチはカサミラの路地を入りほど近くにある牛肉のアヒージョが有名なデタパマドレへ、快晴の昼下がりのテラス席はやはり気持ちが良い。

ニンニクとオイルたっぷりの牛ヒレ肉は濃い味付けでパンチがありビールに良く合います。ポテトサラダで口直しをしながら美味しく頂きました。

今日2つ目のメインイベントはカタルーニャ音楽堂、建築家ドメネク・イ・ムンタネーの最高傑作でサンパウ病院とともに世界遺産登録されている建物、

バルセロナ建築学校の教授時代にはガウディも教えていたというスペイン近代建築界の大家で、ガイドツアーに申し込みじっくりと内部を鑑賞しました。

目玉は何といってもメインホール、ステンドグラスの天井とステージ上のパイプオルガン、そして360度すべてが美しく装飾されていて豪華絢爛な内装、

英語でのガイドなのであまり正確には聞き取れませんでしたが、細部の装飾の説明を聴きながら1階のホールと2階の観覧席でじっくりと鑑賞しました。

締めはガウディ作品のはしご、地下鉄に乗りドラゴンの門を見ようとグエル別邸へ、この駅からはFCバルセロナのホーム・カンプノウがあります。

別邸内には入りませんでしたが、塀の外から見えるガウディらしいワクワクする奇抜な建物と迫力満点のドラゴンの門は見に来たかいがありました。

続いて歩いてすぐのところにある波打つ曲線が印象的なミラーリェスの石門と堀を見学、門で等身大のガウディの銅像が出迎えてくれます。

駅に戻ると道端で美味しそうな焼き栗売りの出店が出ていて小腹が空いていたので購入、駅前にあるデパートに妻が寄っている間、

夕暮れで行きかう多くのスペインらしいお洒落なスタイルの人々を眺めながら、ホクホクしていて甘く香ばしい栗を頬張り街歩きの楽しさを味わいました。

15泊におよぶ人生最長の旅行もとうとう最終日、昨晩も屋上のテラスでサグラダファミリアを眺めながら楽しかった旅の思い出を語り合いましたが、

朝も名残惜しいのか珍しく妻も日の出前から起きテラスにやって来て2人でスペイン最後のサンライズを鑑賞。

夜のライトアップが美しいフランスの設計家ジャン・ヌーベル作のモンセラットをイメージしたという高さ144mのバルセロナ新ランドマーク、

トーレ・アグバールの脇から徐々に昇ってくる朝日、絵画のように壮大で美しい朝焼けと共に神々しく陽に照らされるサグラダファミリアは、

夢の世界にいるようなこの旅を締めくくるのに相応しい心に残る美しい光景でした。

バルセロナ空港からのフライト時間は18時、空港まではホテルが送迎してくれますので15時に戻れば間に合いあと6時間は観光が出来ますが、

せっかくの絶景ホテルなのにのんびり過ごせなかったので、ミロ美術館やサンパウ病院の鑑賞は次回の楽しみにしてチェックアウト時間までいることに。

性格なのかいつも忙しい旅行になりますが、そろそろ部屋でソファーに座りぼーっと寛ぐ過ごし方も覚えていかなくては体力的に厳しい年齢です。

チェックアウト時間になり荷物を預けて観光の締めくくりはベイエリア、歴史的な建造物が海岸線に点在していて過去のスペインの繁栄を誇示しています。

海鳥の鳴き声や地中海からの心地良い海風、新しいショッピングモールやヨットハーバーがある整備されたポルトベイの散策は実に気持ちが良いです。

予定にはありませんでしたが上からバルセロナの街を眺めようと60mありひときわ目立つコロンブスの塔の展望台に昇り、

1周ぐるりと360度のパノラマで、街路樹に覆われたランブラス通りや旧市街地のサンタ・エウラリア大聖堂と重なるサグラダファミリア、

ミロ美術館のあるモンジュイックの丘、地中海側は再開発されたポルトベイ地区の全景も見えバルセロナの街を一望出来て爽快でした。

最後のバルを目指してグラシア通りへ、さまざまなガイドで大人気のセルベセリア・カタラナに行くと土曜日でちょうどランチ時なので店の前は大行列、

こんな事もあろうかと近くにある姉妹店のヴィニトゥスもリサーチしていたので急いで向かい、こちらはテラス席が空いていて無事入店できました。

スタイリッシュで清潔な外観と店内は気分が上がり、定番とその日お薦めの2種類ある多くのメニューから英語なので食べ物を想像し3品を注文、

驚きの速さで出てきて、タコのガリシア風はマッシュポテトも入りたっぷりのオリーブオイルとパプリカのパウダーがまぶしてあって絶品の美味しさ、

大ぶりでプリプリなエビのアヒージョや岩塩が絶妙の量でかかったアスパラとマッシュルーム焼きも会心のセレクトで、

ビールが進み珍しく2人ともおかわりをして、思い残すことが何もない幸せなバルの締めが出来ました。

カサミラとカサパトリョをもう一度観てサグラダファミリアへ、送迎まで30分あったので近くにあるカフェのテラスでじっくりと見納め、

初のスペインはヨーロッパゴルフ旅行の幕開けに相応しい、アメリカとは違う雰囲気の素晴らしいゴルフコースや歴史を積み重ねた味わいのある街を巡り、

妻の言ってたように人が良く美味しい食べ歩きが出来る、想像をはるかに超える魅力溢れる国でした。

鑑賞したい名画の数々がある首都マドリード、美食の街サンセバスチャン、そして今回訪れた街の再訪など、

まだまだスペインに来る目的がたくさんありますので、ゴルフを絡めて是非また訪れたいと思います。